プロが教える『すのこベッドの選び方』
すのこベッドは木の材質が命
すのこベッドを選ぶときに「デザイン」や「価格」を考える人はたくさんいますが、「木の種類」まで考えて選ぶ人は中々いません。
しかし、木の性質や特徴を考えてすのこ材を選ぶことで、ワンランク上の満足が得られることをお約束します。
すのこベッドの材質は様々ですが、大きく分けて4種類があります。
湿気に強い木材を使用していることはもちろんですが、木の種類によってそれぞれの特徴がありますので、ご希望の条件に合わせてお選びください。
当店でも販売させていただいている、代表的な木材は、「桐(きり)」「檜(ひのき)」「杉(すぎ)」「パイン材」の4種類です。
「桐すのこベッド」おすすめ度:★★★★★
桐は、日本の気候風土にあった木材で、昔から様々な家具に使用されてきました。
岩手県の南部桐、福島県の会津桐などが有名ですが、もともとの原産地は中国と言われています。
最近では国産の桐材は超高級品で、桐製の家具のほとんどが輸入された桐を使用しています。
桐の特徴は3つあります。
1つ目が「とても軽い」ことです。
日本で取れる木材としては一番軽い木が桐です。
とても軽いため、桐ベッドは移動がしやすく、力のない女性でも組み立てが簡単にできるというメリットがあります。
2つ目の特徴が「熱伝導率が低い」こと。
熱伝導率が低いというのは、要するに熱が伝わりづらいということです。
金庫の内部が桐で出来ているのは熱伝導率が低いため。発火する温度はなんと400度を超えると言われています。
火事になった時に、金庫の外側の金属が高熱で真っ赤になっていても、中の桐は外側が黒こげになっただけで、中の書類や紙幣は無事だった、という話がいたる所に残っています。
熱が伝わりづらいということは、冬は冷たくならず、夏は熱くならないということなので、ベッド材としては断熱効果に優れ、非常に適している木材です。
そして3つ目の最大の特徴が「湿気に強い」こと。
湿度が高くなると膨張して湿気の侵入を防ぎ、乾燥すると収縮して通気性を良くします。
吸湿性が高いため、衣類の保管には最適とされる木材で、桐タンスは有名ですね。
桐は自然の調湿機能をもった、健康的なベッド材です。
桐を使ったすのこベッド一覧「ヒノキすのこベッド」おすすめ度:★★★★★
檜(ひのき)は、高級木材の代表格。
杉と同様に柔らかく加工がしやすい特徴がありますが、強度が高く、防腐性や虫に強い性質があるため、昔から家の建築材として採用されてきました。
檜風呂に代表されるように、檜は水に強く、「ヒノキチオール」という、リラックス効果のある独特の香りはとても癒されます。
光沢のある白い木肌も人気の理由です。
もちろん湿度に強いため、すのこベッドの材質にはぴったり。
ベッドの材質にこだわりたい方におすすめのベッド材です。
「杉すのこベッド」おすすめ度:★★★☆☆
杉は軽くて柔らかく、加工がしやすいのが特徴。
日本で一番多く植林されている、日本を代表する木のため、安価に手に入れることができます。
木目がまっすぐで、空気をたくさん含むため断熱性に優れた杉は、住宅用建築材として広く用いられてきました。
また、細胞と細胞の間にたくさんの水分を含むことができるため、湿気を調整する機能に優れています。
杉は成長が早く、手に入れやすいことから、価格を抑えたい方にはおすすめのベッド材です。
杉を使ったすのこベッド一覧「パイン材すのこベッド」おすすめ度:★★★★☆
パイン材は日本でいうと松にあたります。
その特徴は「柔らかいこと」。
この柔らかさが心地よい肌触りとぬくもりを感じさせてくれます。
もう一つの特徴は「木の香り」です。
その正体は「フィトンチッド」と呼ばれるリラックス効果のある針葉樹特有の香り。
パイン材すのこベッドは癒しのベッドと言えます。